コラム
ノボタン防水シートは、なにがどう違うの?
今回は、「ノボタン防水シートと、それ以外の防水シートのEPDM(エチレン・プロピレンゴム)では、何がどう違うの?」という、よくいただく質問について触れてみます。
ゴムは大きく、「天然ゴム」と「合成ゴム」に分かれます。
「天然ゴム」とは
ゴムの木から取られた樹液を基に作られたものです。 合成ゴムに比べて、引き裂き強度が強く弾性力が大きい。短所はオゾンに弱い為、耐久性に乏しく劣化しやすい。また火や熱、油に弱く耐熱性や耐油性に弱い。
「合成ゴム」とは
石油から作られた化学工業品です。耐熱性や耐油性、耐候性に優れていて、現在合成ゴムは100種類以上あると言われています。合成ゴムの中で主要なゴムはIIR(イソブレンゴム)、EPDM、CR(クロロプレンゴム)、SBR(スチレン・ブタジエンゴム)、シリコンゴム、HKM(フッ素ゴム)、ACM(アクリルゴム)他があります。
ノボタン防水シートは、EPDMに属し、耐オゾン性、対候性、耐老化性、耐薬品性に優れています。
それでは、防水層の劣化原因をご存知でしょうか。
・光、太陽光(紫外線当等)
・熱(気温、温度変化、放射熱
・空気(酸素、オゾン、粉塵等)
・水分(雨、雪、湿度、結露、塩水等)
・大気汚染物(粉塵等)
・機械的ストレス(風力、内部歪、外部応力、振動等)
・微生物(㈱カビ等)
上記原因が過酷な程、防水層の寿命は短くなります。
次に「一般的なゴムの成分」と「オゾン劣化と光酸化劣化」についてご説明いたします。
「ゴムの成分」
多くの配合剤(充填剤、老化防止剤、可塑剤、架橋剤等)を原料ポリマー(ある単位がたくさん繋がったもの)に配合し、架橋(加硫化)工程を経て、成形品になります。
「オゾン劣化と光酸化劣化」
ゴム製品を大気中に置いておくと、表面に無数の亀裂がはいります。この原因は大気中のオゾンにより、物と直射日光の紫外線の酸化によるものと考えられております。
紫外線による酸化では色が関係し、白色などの明色で劣化が発生しやすく、黒色では劣化が発生しにくくなっています。黒色の場合、カーボンブラック(すす)が多く配合されており、これが光の影響を阻止しているのです。
一方、オゾンの場合は色に関係なく亀裂が発生します。
以上、ゴムについて一般的な事項を、お客様からよくいただく質問とからめて述べさせていただきました。
上記記述にもありましたように、色と形がほぼ同じような製品でも、用途によっていろいろな種類のゴム製品があります。
ノボタン防水シートと他社製のEPDMとの違いは、合成ゴム(加硫ゴム系)の特性を生かし、原料及び配合等独自の技術革新により、より耐久性に優れた製品を開発し、提供させて頂いているということです。
勿論、耐久性の良い製品だけでは、30年もの長期間、一滴も雨を漏らさないとうことはできません。車の両輪と同じく、防水シートを長期間設置できる『施工技術』も、技術革新により獲得しております。
2021年も昨年同様、たくさんのお問い合わせをお待ちいたしております。
※ノボタン防水シートの性能試験データなどをご希望の方は、お問い合わせフォームからご連絡くださいませ。